
ここ25年の間、クライブ・バーカーは様々なメディアに向けて、想像力豊かなフィクションを作って来た。まずは劇場用(この頃、余った時間にはペンキ屋として働いていた)、やがて「血の本」という三冊組の短編のホラー小説を書くに至り、スティーブン・キング氏をして「ホラーの未来が見えた、その名はクライブ・バーカー」と、言わしめた。
その後のバーカーの著作5冊は、受賞作「ダムネーション・ゲーム」とカルトの名作「魔道士」を含め全てホラーだったが、ほどなくキングが彼に期待した路線からは離れて行った。精巧に練り上げられた長編のファンタジー作品、「ウィーヴワールド」「イマジカ」「不滅の愛」の発売と共に、バーカーには全く新しい種類の新しいファンができた。フィクションではこれまでに誰も書いたことのない世界、大きなスケールと心理描写
に、ファンは作者と共に旅をしたいと願った。
1993年に発行された「いつも泥棒」は子供向けの本で、全世界で100万部の売り上げとなった。この本は全米で学校の教育用に使われ、バーカーが青少年のためにフィクションを書くことに興味を持つきっかけとなった。
彼の著作品がファンタジーの領域に移り、20ヶ国以上の言葉に訳される一方、彼の映像作品はホラーの試行錯誤を繰り返していた。映画「ヘルレイザー」「キャンディマン」は評論でも喝采を浴び、著作「死都伝説」「ロード・オブ・イリュージョン」は従来のホラーフィクションに新しい世界を切りひらき、じわじわとその定義を塗り替えていった。
その他のメディアでも彼は多忙だった。マーヴル社のコミックに多数の新しいタイトルを提供し、彼のショートストーリーがコミック化される際には監督をした。常にイマジネーションの新しい販路を求める彼は、ユニバーサル社と契約し、ユニバーサル社のテーマパークの中に「Halloween」の迷路を作ることになった。バーカーの会社は今、お面
や変装キット、小道具などのハロウィン関連の売り上げでは完璧な独占体制を目指している。それらのグッズはみな、バーカーの洗練されたイマジネーションによって、ユニークな味つけが施されている。
バーカーはまた、「クライブ・バーカーズ アンダイイング」を引っさげて、インタラクティブ・エンタテイメントの世界にも進出した。2001年5月17日、エレクトロニック・アーツ・スクウェア株式会社から発売される予定で、このゲームはプレイヤーを不可解な魔力や超自然的なまがまがしさ、古くからあるホラーの世界へといざなう。
今年の初め、彼は映画スタジオの重役等を彼のアトリエに招待して、彼のこれまでで最も野心的な冒険の成果
を披露し、彼等を有頂天にさせた。8つの部屋にはバーカー自身の筆による200あまりの油彩
画が架けられていた。それらは、バーカーが三年半かけて取り組んでいた四部作のファンタジー冒険小説「THE
ABARAT QUARTET」のためのイラストだった。
「THE ABARAT QUARTET」の権利は、最終的には800万ドルでディズニー社に売れた。これから10年の間、バーカーとディズニー社は共同で「THE
ABARAT QUARTET」を元にした、今までにない商品を作り出していくだろう。映画、TVショウ、アート、舞台、トイ、音楽、そしてもちろんディズニー社のテーマパークでの、心が沸き立つような乗り物も。
バーカーはまた、世界でも有数のトイ製造会社による、トッド・マクファーレン(「スポーン」)シリーズのデザインも手がけている。来年発売予定のトイはバーカースタイルの新たな神話の一つとなるだろう。そのプロジェクトのために、バーカーが書き下ろしたストーリーが添えられる予定である。
現在進行中のプロジェクトには、春の終わりごろ発売予定の長編小説「COLDHEART
CANYON」がある。これはハリウッド・ゴシックスタイルの映画で、権力争いの場である現代の映画界から、バーカーが呼ぶところの-The
Devil's Country(悪魔の地)−という新しい世界への旅を描いたものである。また、「BLOODY
MARY」という新しい超自然スリラー、「いつも泥棒」のCGアニメ版、その他様々なTV番組の企画も進行中である。