O 今ローマの話が出ましたが、他のチーム……やっぱり、「強いチーム」=「オフ・ザ・ボール巧者」という事になるのでしょうか?
K そんなことはないんじゃないかな。いや、どうですかね……。僕もメインがイタリアになってるので、イタリアの話になるけど……。
キエボ・ベローナなんて両サイド、ガンガン上がってきますからね。レッジーナなんかもそうですよ。サイドや2列目から飛び出してくることが多いですよね。だから「オフ・ザ・ボール」がイタリアにないとは言えないですね。
ただ、最後のところの……フィニッシュのところで落ち着きがある……というか精度の問題ですね。彼らも「オフ・ザ・ボール」はできると思います。ただそこから精度のあるボールが入るか入らないかが……ポイントだと思うんですよね。
O そこがビッククラブと小さいクラブとの差でしょうか?
K そうそう。レッジーナなんかもいいサッカーするんですよ。だけど何が足りないかと言うと、最後のところ……フィニッシュだと思うんですよ。例えば、ディ・ミケーレは小さいけどスピードのあるイイ選手なんですけど、ペナルティエリア内であせっちゃうから、枠を外してしまうんですよ。結局そこが大事だと思うんですよね。
O いいフィニッシャーがいて、それに対して精度の高いパスが入るっていうのが、差になってきますかね?
K 結局そこなんですよ! ローマはなぜミランに勝てないか、ミランより弱いかと言うと、引かれてしまうと芸が無くなるんですよ。ローマの良さって言うのは、相手が来てくれるとありがたいんですよ(笑) なぜかと言うと、ローマのフォーメーションは、4-4-2とか、3-5-2ですよね。中盤に5人いて、この5人の運動量が豊富なんです。90分フルに走れて、ガツンガツンいける人間ばかり配置するんですよ、カッペロって。
そうすると、トッティやカッサーノは、非常に上手い……いわゆるディフェンスラインからグッと出るのも、ダイレクトにはたくのも上手いので、ゴールラインからディフェンスラインが広ければ広いほど、彼らはその広大なスペースを有効に使えるんですよ。だから、レッジーナみたいに10人全員自陣に残ってると、来てくれないじゃないですか。自分たちがボールを持っていても、芸がない。つまりトッティやカッサーノは……ゴールラインに近ければ近いほどいいんですけど、相手も下がってるから、オフサイドぎりぎりのところを使えないんですよ。そうなると、芸がなくなっちゃうんですよ、ローマは。
一方でミランは自分達ですりあがっていくじゃないですか。そこにカカーみたいにガツンガツンと中に入って行く人間がいるから、彼らはどんなに引かれようが自分たちのリズムを作れる。
ただローマの場合は相手が来てくれないと……そう、リアクションサッカーなんですよ。来てくれないと攻められない。ミランの場合は、つないでいって自分たちのリズムでやっていける。どんなに引かれようが、後方から精度の高いボールをガツンと打てば入いるし……そんなやつは、ローマにはいないし(笑)。
まあ、たまにはあるでしょうけど。カカーがやるように後方からガガガガガンっていうのはないですよ。あっても結局、ディフェンスラインが上がってくれないと良さが発揮できない。そういう意味では、(僕なんかも)2列目からの飛び出しなんかあればいいと思いますよ。あれば、相手とって怖い飛び出しがあるじゃないですか。ああ、あいつ出てくるなとか。そういうのがないんですよね。そういう意味では僕なんかはローマを選択したら、やらせたいんですよ。引かれた相手に。
|