| ■モナコVSレアル(3−1)------No.2
ラウールに関しては、今回彼が前ではるというのはすごく難しかったと思う。簡単に言うとラウールがディフェンスをどうコントロール化するかということ。例えばラウールへボールが入っていくコースが消されてしまったでしょう。そうすると、ラウールはどんどん自分で下がりだして、切られる前のところでボールをもらうしかできなくなる。それだとラウールは要らない。そこにいてもボールが来ない。逆に言うとしっかりと防波堤が作られていると、最終ラインの方がラウールをコントロールしてしまう。そこでコントロールできないのは誰かというと、一戦目はロナウドだった。でも2戦目はこの防波堤を突破するところでジダンが捕まっていた。ここで捕まらないためには、その後ろの選手が何かをして来なければならなかったんだよね。「レアルがモナコを舐めていた」という言い方もできるのかもしれないけど、それよりモナコの、デシャン監督のシステムが確立されていたというべきだね。今のサッカーというのは動きすぎて特徴のないところに選手を置いてしまう傾向があるけれども、モナコは選手の個性が生きていた。でも、個性を生かすためだけにポジションを置くということだけではなく、そのための崩されないディフェンスというのが重要なんだ。モナコはそれがすごく良く出来ていたと思うね。
守備というのは、「崩されないという自信があればあとは攻撃だけに目を向けられる」から今すごく重要なファクターになっているんだよね。サッカーには前と後ろがあって、後ろは絶対やられないという確信があったらあとは狙うのは前だけでしょう。例えば、前も50%狙わなければならない、後ろも50%考えなければならないとなるとサッカーはものすごく難しくなる。整理がしっかりできていると個性は発揮しやすくなるんだ。「こういう理由で自分はここのポジションにいて、チームがこうすればこういうふうにはやられなくて、そしたらあとは前だけなんだ」というのがはっきりする。よく「前に行くサッカー」だとか「攻撃をするサッカー」だとか言うけど、それは裏返すと「逆のしっかりとした論理性」がないといけないんだ。そうは言っても、当然全部を見ることはできないから、0と100というのはない。どっちかの確率をできるだけ狭めていくしかない。後ろのキーパーの位置にしてもそう。例えばここから出ればこの場面では2割やられるけど、どちらかを取るならあとの場面の8割を守ればいい。「2割はやられても仕方ない」という考え方ができれば、そこのポジションが取れるかどうか、あるいはそういう部分をチームが与えられるかどうかで選手の個性は生きていく。なんでここのポジションを取れと言うのかといわれても「お前は前に強いから」だってはっきり言えるでしょう。モナコの場合、簡単に言うとモリエンテスが個性が発揮できるポジションにつくとする。レアルと普通に戦えばそこにいれない時間の方が多いけど、瞬間的にでもそこにいたらレアルより上回れるということだね。「そのタイミングにそこに来れば勝てる。」個性が活かされているということだね。
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