戦いの技にすぐれ、癒しの力を持つ人間。正確にはアラゴルン二世。どの種族にも礼節を持って接し、中つ国のどこへ行っても尊敬される人物。またの名をストライダー。野に生きる経験豊かなレンジャーであり、自然の語る無言の言葉を解する。追跡となれば、わずかの痕跡を手がかりに、種類を問わずその通った道を知ることができる。剣にかけては並ぶ者がなく、いかなる相手に出会ってもひけはとらない。

アラゴルンは、冥王サウロンの指を切り落として『一つの指輪』を得た伝説の人の王、イシルドゥアの末裔である。イシルドゥアは指輪を葬り去る機会があったが、欲望に負け、指輪の力に屈した。それ以来「人間とは弱いもの」とみなされることになったが、アラゴルンは『一つの指輪』の影響力を熟知しており、決して指輪に触れようとはしない。

アラソルンの息子アラゴルンはまた、ゴンドール王国の正当な王位継承者でもある。旅の仲間と行動を共することで、愛する祖国を離れてはいるが、それはサウロン軍と戦う事がすなわちゴンドールの民を救う唯一の道だということを理解しているからである。

エルフ語で「イスタリ」といわれる魔法使い。中つ国に育ちつつあるサウロンに対抗するため、ヴァラールによって使わされた魔法使いの1人。ガンダルフは長命にして賢明、その名は中つ国に広く知れ渡っている。灰色の長い髪にひげをたくわえ、灰色の長衣ととんがり帽子に長い杖という姿なため「灰色のガンダルフ」と呼ばれていた。

ホビット族のビルボ・バギンズとは長年の友で、『一つの指輪』の不吉な兆候にいち早く気づいたのもガンダルフであった。魔法の力を持つ彼が指輪を手にすれば、指輪は想像も越える魔力をふるうことを熟知していたガンダルフは、決して自ら指輪の運び手にならず、同時に指輪を葬り去るためにさまざまな手を打つ。まずフロドをエルロンドがいる「裂け谷」に行くように指示した。その後、指輪を捨てるための旅では、一行の先導者となった。

モリアの坑道で、旅の仲間は恐るべき太古の怪物バルログに遭遇する。そこでガンダルフは自ら犠牲となり、地中深くへと引きずり込まれた。一行は旅の先導者を失ったものと思ったが、彼は神秘の再生を果たし、「白のガンダルフ」として新たに中つ国に戻って来たのだった。

指輪をめぐる戦いの最終局面、中つ国の全ての運命はフロド・バギンスの肩にかかっている。長い旅をしてきたフロドとその信頼する友、サムの二人は、今や最も苦しい道、冥王サウロンの本拠モルドールの荒れ果てた土地へとさしかかった。めざす「滅びの山の裂け目」へ一歩一歩近づくにつれて、フロドの背負う荷は重くなっていく。

巨大な翼をした空飛ぶ怪物(フェルビースト)に乗る指輪の幽鬼たちは、常に指輪を捜し求め狙っている。またオークもうようよいるこの地を、敵に見つからずに抜けて行くには、どうしてもゴラムに頼るしかない。ゴラムはかつての指輪の持ち主であり、その毒に冒されきっている。どれほど大軍に囲まれていようとも、フロドとサムは進まねばならない。二人がくじけたならば、世界は滅びてしまうからである。

闇の森のエルフ王国の王子。レゴラスとはエルフ語で「緑の葉」を意味する。背はすらりと高く、敏速な足とすぐれた視力、他の者には聞こえないような音を聞くことのできる耳をもち、百発百中の弓の名手でもある。また、接近戦では短剣を巧みに使い、しかも二刀流。彼の戦闘能力と疲れを知らない活力は、旅の仲間の中でも特に貴重な存在である。

エルフ族は皆そうであるように、レゴラスもまた、戦死しない限りは不老不死である。戦争の混乱と騒音のさなかにあっても、レゴラスは落ち着きを失わず、物静かで集中力がある。ガラドリエルより贈られたエルフの長弓から放たれる矢は正確無比、決して的を外すことがない。口数は少ないが、彼の行動は十分に雄弁である。

レゴラスには高慢なところがなく、旅の仲間ともすぐに親しくなった。ドワーフ族とエルフ族は伝統的に犬猿の仲だが、それにもかかわらずギムリとレゴラスの間には、終生変わることのない友情が育っている。この二人は戦場でも冗談を交わしつつ、互いに手柄を競うような、楽しい相棒同士である。

エレボール(はなれ山)のドワーフであるグローインの息子ギムリは、身も心もたくましい無類の戦士である。得意の斧を使いこなす技と力、怯えを知らぬ勇気の持ち主で、ドワーフ族とエルフ族の反目にもかかわらず、共に戦火をくぐり抜けてきたアラゴルンとレゴラスとギムリの3人は、互いに深い敬意を払う間柄となり、他にはない堅いきずなで結ばれている。

ギムリの武器は各種の斧だけであるが、それに強固な意志の力が加わると、身の丈2倍の敵でも軽々と倒すことができる。アラゴルンの剣、レゴラスの弓、戦闘におけるギムリの凶暴さは完璧な組み合わせであり、力を合わせればまさに向かうところ敵なしである。ガンダルフがサウロンに挑む戦いの不利をくつがえす力となる一人である。

真の英雄とはしばしば、思いがけないところから出現するものである。サムワイズ・ギャムジーはまさに、そのようにして最も偉大な英雄となる運命にあった。疲れ果てたフロドと共に、使命を果たすため、最後の目的地「滅びの山」をめざして、一歩一歩進んで行くサム。到達が不可能としか思えなくても、どれほど成功の望みが失われそうになっても、決してあきらめないサムの不屈の意志、フロドへの誠実な献身こそが、最後の希望となる。

サムは必要に迫られた時には迷わず戦う。体は小さくとも、必死の奮闘で敵を倒す。絶体絶命の危機にあってもなお自らを奮い立たせ、機転を利かせ、姿を消す力をうまく使いながら、フロドを助け出す。しかしサムの力の源はただ、強い友愛と、"物語"の主人公のように決して諦めないという決意にある。

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