『対戦車兵器総論』
 近代における対戦車兵器の使用方法

現在、この対戦車兵器は、対塹壕攻撃、対建物攻撃にも使われ、歩兵の持つ最大威力の兵器の位置を維持している。
現在、陸上自衛隊で使われているのは、110mm。
個人携帯対戦車弾と言う呼称で、凄い大型の携帯電話のような名前だ。
しかし、ドイツで開発されたバンツァーファウストの正統なる曾孫だ。
有効射程500mで、700mmの装甲を貫通できるとされている。
自衛隊の山岳レンジャーを取材した時だった。
俺は、勿論、猛者たちとは行動を共にする体力も技術もない。
攻撃が予定されている守備陣地に配属された。
待つ事、数時間。
山の反対側斜面を、一人の自衛隊員が姿勢を低くして、大きな筒を担いで走った。
伏せうちの姿勢を取った。
当時は84mmカールグスタフだ。
俺は、取材者なのに、叫んでいた。
「敵襲!」
その直後、守備陣地に何かが数個、投げ込まれた。
爆音が響くと同時に煙が充満した。
最初の爆音は手榴弾の演習用の音だけ、次が煙幕手榴弾だった。
その煙の中を、山岳レンジャーは小銃の空砲を撃ち捲りながら、突っ込んできた。
俺は一人だけ、M16(モデルガン)を握り締めて、応戦していた。

しかし、モデルガンの発射音は、実銃の空砲音には適わない。
真正面で数個のマズルフラッシュが光った。
円形だ。
そんな時、銃口は真っ直ぐ俺に向いている。
実弾ならば弾は飛んでくる。
戦死だ。
結局、俺は初弾のカールグスタフの84mm弾で着弾有効範囲にいた。
さらに、投げ込まれた手榴弾の殺傷範囲にも居て、小銃にも数回撃たれている。
即ち、二回爆死、被弾多数で射殺と、完璧に三回戦死していたのだ。
攻撃した山岳レンジャー隊員たちの攻撃は10秒で終り、疾風のように、森の中に消えた。
陸自、強いであります。

このように対戦車兵器は、守備陣地の攻撃の先陣にも使われるのだ。
一番、破壊力のある兵器から叩き込むのは陸戦の基本である。
まー、何のことは無い。
演習だが、無反動砲で、撃たれた経験がある武器マニアの自慢である。

ゲーム内ではあれば、必ず、利用するように。
最大の火力なのである。
但し、弾数が限られていることを忘れないように。

『対戦車兵器総論』了


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