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誠 実 誠 実: マライアと悪魔

(Part 3 of 10)

い魔法使いは、他のことはともかく、とにかく好奇心を持たなくてはいけない。マライアもそうだった。修行の旅の途中で、幽霊がでて恐ろしい場所だという噂のある森にわざわざ彼女が足を踏み入れたのも、好奇心からだったようだ。

するとすぐに、評判どおり、ソフトで低くちょっと気味悪い声が彼女に聞くのでした。「おい、そこの小さな魔法使いよ。なぜ安全な小道から離れたこんな場所に来たんだい?」

その声に振り返り、目の前に立ちはだかるものを見た時、マライアが最初に感じたことは自分が泣き出さなかったことに対する少し馬鹿げた満足感だった。しかし、急いでその思いを打ち消して、もっと重大なことを気にかけた。というのも、自分の前に立っているのは、暗い森の中で自ら光をゆっくりと放っている巨大な筋肉の、炎のように赤く、髪のない化け物だったからだ。彼女はすぐにそれが悪魔だとわかった。悪魔は邪悪で強力な未知なる地獄からの旅人のひとつで、時として血と悪さを求めて我々の世界にもやってくるのだ。

「こんばんは、お邪魔ではなければ良いのですが。」彼女の声はほんの少し震えた。

「いやいや。」悪魔は、低く嘲るようなうなり声を上げた。「滅多に訪問者もないもんでね。出会うことができて本当にうれしいよ。」

マライアは悪魔にあったことは今までなかったが、その性質についてはすでに学んでいた。もし、悪魔が暴力を振るいたい気分になっていたのなら、もうとっくに自分は殺されていただろう。だから、何かちょっとした悪巧みを考えているに違いない、と考えた。

「もし遊び相手をお探しでしたら、ひとつ気晴しになる遊びでもしてみませんか?」ドキドキしながら、マライアは言った。彼女は特定の悪魔はちょっとしたスキルや運まかせのゲームにそそられることがあると読んでいたので、より不快な慰め者にされることから気をそらそうと考えたのだ。

「気晴らしだと?それはおもしろい。どんなものなんだ?」

「チャレンジ ゲームというものなんです。」

さて、「チャレンジ ゲーム」とは、若い魔法使いの間で何世代にも渡って行われてきた演習のようなもので、ひとりが他の参加者に難しくて奥の深い事柄についての抽象的な質問をすると、聞かれた方はそのことについて絶対に正直に即答しなければならないという、単純なものだ。戸惑ったり、答えを逃げたりすると負けとなる。こうして己の中の真実というものに向かい合うようになり、相手の言葉の中からも真実が存在するかどうか識別できるようになるのだ。

「ずいぶんと大胆な選択だな。で、何を賭けるんだ?」クリーチャーは笑って言う。

「もちろん、私の命です。」マライアは答えた。「あなたが勝ったら命を差し上げます。私が勝ったらこのまま私のものです。」

「はっきりしとるのう。さすがは魔法使いだ。よかろう。だが、私が挑戦者なのだから私から質問を始めるぞ。小さな魔女よ。おまえは自分が賢いと思っているか?」

この質問は一般的な作戦なので、マライアにはもう答えの準備ができていた。「私は智恵を求めています。もし、私が既に賢かったらこの努力は全く無駄なものでしょう。私はいつも自分が利口だと思っています。それは、今のところ十分なようです。」この答えに、悪魔が特に感心した様子もなかったが、特別気を逆なでするようなものでもなかった。

次はマライアの番。彼女は哲学的な質問をした。「悪魔さま、どちらが偉大だと思われます?真実、それとも偽り?」

この質問に悪魔は歯をむいて笑って答えた。(その姿は恐ろしい光景だった。)「真実は力強い樫の木。それは、森の王者である。偽りとは、樫の木の中で虫食み続ける小さないも虫だ。その虫はついには気まぐれな風でなぎ倒すまで、樫の木を食い荒らす。」これは素晴らしい回答であった。恐怖におののいたマライアでさえ、この答えに感心せざるを得なかった。

「小さい魔女よ。」悪魔は聞いた。「なぜお前はこのゲームを選んだのだ?お前は若いが、私は不死身だ。自分のちょっとした賢さが、私の永遠の洞察力に立ち向かえるとでも思うのか?」

マイラアはゆっくり息を吐いて、こう答えた。「私は不死身ではありませんが、私の心は私だけのものです。真実も私だけのものです。そしてそれを自由に見ることができるのです。あなたには超自然的なパワーがあるけど、それに従って行動しなければならないのです。あなたの真実は窓やドアのない暗い部屋のようなものだから、それを見ることができないのです。あなたは囚われの身なのです。これが私の希望であり、強さなのです。」

マライアは、悪魔がこの答えを気に入らないのが、目に見えて分かったが、それは彼女の望むところであった。彼女の次の質問。「真実は偽りがなくても存在できるのは明らかだけど、偽りは真実なしには絶対に存在できません。では、教えて下さい。どうしたら悪が勝つことなんてありえるのでしょうか?」

悪魔はしばらくじっと彼女を見ていたが、答えたときにはその唸り声には笑いのかけらもなくなっていた。「では見せてやろう。」という声は、怒りのうめき声に変わっていった。そして、長い爪の拳を振り上げマライアの頭にそれを振り下ろそうとした。しかし、いったん挑戦を受け入れてしまったら、そこから逃れられないのが悪魔の性。マライアとの間の数歩を襲いかかろうとしたその瞬間、モンスターのその巨大な姿は消えさり、硫黄臭く生暖かい霧が彼女にふっと届いただけだった。彼女は急いで一番近くの村に戻り、その後は、奇妙な事象の噂にはあまり好奇心を抱かなくなったそうだ。

 

 
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