ケンタウリへの旅
EPISODE 34
:パート2

ミリアムは別の通路を見つけ出しコードを打ち込んで開鍵した。一刻も早くザハロフのいるベイから逃げ出したかった。通路に通じるハッチがきしんだ音を立てて開き、違反を知らせるアラーム音がうなり始めた。彼女はするりと通り抜けると、逆側にある「CLOSE」ボタンを押した。

私は死の谷を行く、主の力はすぐそこに。彼女は独り言のように言い、それを護符のように繰り返した。地球ではいつも、それが彼女の味方だった。神を見いだすことによって、彼女は恐怖と暗闇の世界にも、燃え盛る街の中へも進んで行ける強さと勇気を得ることができたのだ。

通路のハッチが彼女の後ろできしんで開き、彼女の行く手に一筋の光が射した。彼女は素早く片側に身を隠し、メンテナンスシャフトに通じるすき間を見つけ出した。彼女はその中に入っていった。まるで暗闇の中のまた暗闇に飲み込まれるような気分だった。

後方に、ザハロフの部下が彼女を探して追ってきている足音が聞こえた。その時一人が大声で叫ぶのが聞こえ、もっと遠くから応える声がした。

怒ったような会話が続き、異なるアクセントが慌ただしく行き交い、突然シュレッダーピストルが火を噴く音が聞こえた。轟音が通路の金属製の壁に反響した。

叫び声に混じって「戒厳令」という言葉が聞こえ、再び衝撃が金属の壁を揺るがした。彼女は急いでメンテナンスシャフトに通じる道へと突進した。

皆が自分のために戦っているのだわ、彼女は思った。ザハロフ、あと誰だろう?

彼女を取り囲む金属がうなりを上げた。ぼんやりした赤い警告灯が彼女の周りで点滅し、また轟音がした。今度は大きく長く。

船がばらばらになるのだわ。でも彼女にはどこも行くところがなかった!

彼女は歩き続けた、手が震えていたが、行く先のすき間からもれる光に向かって進み続けた。私は死の谷を行く...

クィックリンク:ヤンより全員へ
船内に戒厳令を発令。全ての乗組員は、最寄りの上官に武器を返却すること。妨害は許されない。

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